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高知県立美術館開館30周年記念展/そして船は行く
2023年11月03日[金] - 2023年12月03日[日]

The Museum of Art, Kochi 30th Anniversary Exhibition:And the Ship Sails On
Venue : The Museum of Art, Kochi
353-2 Takasu Kochi-City Kochi 781-8123 JAPAN
November 03, 2023 (Fri)- December 03, 2023 (Sun)

高知県立美術館に収蔵されたこの作品は、セルンの建設中の検知器が土佐白金紙にプリントされています。これは科学の歴史を物語っています。この作品を支える土台となる土佐白金紙は、いの町の職人によって丹念に漉かれ、プラチナプリントに特に適した和紙となっています。

和紙自体が1000年以上もの歴史を誇り、非常に耐久性があります。同様に、プラチナプリントも500年の耐久性があると言われています。この作品は単なる美術品にとどまらず、500年後や1000年後にも科学の歴史を伝える媒体として存在することを期待しています。

This work, in the collection of the Museum of Art, Kochi, shows a detector under construction at CERN, printed on Tosa platinum paper. It tells the story of science. The Tosa platinum paper on which this work is based was painstakingly made by craftsmen in the town of Ino, making it particularly suitable for platinum prints.

Washi itself has a history of over 1,000 years and is extremely durable. Similarly, platinum prints are said to last for 500 years. We hope that this work will be more than just a work of art, but will also exist as a medium to convey the history of science 500 or even 1,000 years from now.

朝日新聞デジタル記事
県立美術館が開館30年 「世界に誇る作品」史上最大130点を展示
2023年11月2日 10時30分

高知県立美術館(高知市高須)が11月3日、開館から30年の節目を迎える。世界有数のマルク・シャガールのコレクションで知られるほか、能舞台を有するホールを併設し伝統芸能や映画など幅広い芸術文化を発信してきた。同日からは同館史上最大のコレクション展「そして船は行く」が始まる。

セゾン美術館(東京)で企画・学芸部長を務めていた鍵岡正謹(まさのり)氏を館長に迎え、1993年11月3日に開館した。橋本大二郎・高知県知事(当時)の方針で、日本で人気の高いシャガールの作品を積極的に収集。世界有数の作品を保有することでも知られている。

土佐市で学生時代を過ごした世界的写真家の石元泰博が寄贈した約3万5千点の写真プリントなどを集めた「石元泰博フォトセンター」を2013年に開設。幕末から明治期に活躍した絵師・金蔵や「日本のモネ」とも呼ばれた洋画家の山脇信徳など、高知ゆかりの美術家の作品を数多く抱えている。

2022~23年に開催された画家・合田佐和子の回顧展は、東京のギャラリーに巡回されるなど、近年は県立美術館の展覧会やイベントが全国的にも注目されるようになった。今年6月にはドイツのキャバレー界で「女王」と呼ばれるバーニー・ディーターの日本初公演を成功させている。

3代目館長の藤田直義氏は「東京で流行したものを受け入れるだけでなく、高知から国内外の一流のアートを見つけ出し、全国へ発信できる美術館に育った」と胸を張る。

開館30周年の記念展「そして船は行く」は、同館が30年以上かけて集めた4万点余のコレクションから130点を厳選。県ゆかりの美術家やシャガールの作品のほか、80年代に世界的に注目されたキース・ヘリングらニューペインティング(新表現主義)の作品特集もある。

「世界に誇るべき作品がこんなにたくさんあったのかと驚くラインアップになっている」と担当学芸員の奥野克仁さんは言う。
11月3~5日は入館無料。その後は一般600円、大学生400円(高校生以下無料)。12月3日まで。問い合わせは同館(088・866・8000)。(羽賀和紀)